top of page

​2026

ルールを示す

インスタレーション(ラベルシール、ステンレステーブル、カウンターチェア、資料類、他)

 

 

《ルールを⽰す》は、展⽰空間におけるルールを通常より過度に明確にすること で、かえってピクトグラムが指し⽰すルールの範囲が不正確になるという⽭盾を⽣じさせる。  この作品はロンドンにリサーチに⾏った際、街中や空港で⾒かけたピクトグラムから着想された。 ロンドン滞在中、⾔語の違いから常に困難を強いられていたのだが、ピクトグラムがあることで瞬時 にその意味を読めずとも理解することが出来た。この体験をもとに展⽰空間のルールを明確にする。 

IMG_9424.jpeg

 本展⽰では、過去に発表した展示の実例がテーブルの上に資料展⽰され ている。このように、展⽰空間に既製品や資料が置かれていた場合、どこまでが作品なのか判然としない。それは展⽰者の美的意識から過度なインフォメーションが排除される傾向があるからである。 極⼒鑑賞を妨げないという⽬的であるが、時に表⽰の曖昧さゆえにしばしば鑑賞者は展⽰空間におい て、「これは作品だろうか」といった疑⼼暗⻤に陥る。こうして展⽰空間のルールは「触ってはいけない」、「触ってもよい」の⼆つのピクトグラムによっ て開⽰される。しかし、過度に設置されたピクトグラムがそれぞれどこまでの範囲を包含しているのかをかえって判別しづらくしてしまっている。鑑賞者はこのとき、本インスタレーションを通して、合理的に⾔葉を省き、簡潔化したことで逆に情報が混濁する⽭盾に気がつく。《ルールを⽰す》は合理的態度の脆弱性を顕にするとともに、現代アートが抱える明快さゆえの無理解さを証明しているのである。 

2026 by HIROTO TSUDA

bottom of page